皆様、ランサーズというクラウドソーシングサービスをご存知でしょうか。

これは、仕事ができる人と仕事を発注したい人を結びつけるサービスです。
例えばExcelが得意な人が登録をしていて、Excelで書類を作って欲しい企業が「Excelの事務仕事」を発注をします。企業の発注を見た登録者が報酬を提示し、その報酬に発注者が応じると言う方式です。(企業があらかじめ報酬額を決定することもあります)
上図:https://www.lancers.jp/ より
これ、今後、今以上に必ず伸びるサービスだと思います。
事務仕事で忙しすぎる社長が続出
今、世の中は空前の採用難の時代を迎えています。その採用難の時代にあって、事務員を新たに採用すると言う事は、中小企業にとっては非常に難しい課題といえます。
実際にリクルートワークス研究所の調査によると中小企業の求人倍率は1人に対して6~7社の応募があるようです。
たとえ業績自体はよく仕事は常にある状態であっても、事務員や営業職が取れなくては事業の拡大はできません。仮に無理に事業拡大してしまうと、社長は本業の経営業だけではなく、事務作業など瑣末なタスクがどんどん増えて、本業以外で忙しくなってしまいます。
AIや派遣では効果的解決は図れない
そこで巷では、AIによる事務作業の自動化などが叫ばれていますが、完璧な事務作業が出来るようなAIが生まれているところまでは行っていません。
事務作業の自動化にあたるRPA(Robotic Process Automation)導入には数百万円がかかり、期間も1年以上、そしてある程度はITスキルも必要だったりと、まだまだ制限の多いことが実情です。
では派遣社員を雇うとどうなるでしょうか。確かに派遣社員によって事務作業を代行してもらう事は可能ですが、引き換えに自社で事務員を雇うよりもかなり高額な人件費がかかってきます。
派遣社員を雇う本来の目的は、解雇できない正社員を雇うことで生じる解雇リスクを回避するため、いつでも解雇できる派遣社員を雇い、人件費の調整弁としてやりくりをするためです。
ですので、人手不足による派遣社員の採用と言うのは、本来の目的から外れ割高になることが多いのです。一般的には派遣社員1人雇う人件費は、自社の主任クラスのそれに匹敵したりします。
事務作業員すべてを派遣社員で補完してしまうと、それだけで人件費が非常に圧迫されることになるでしょう。
また派遣社員は、直接雇用と比べて相対的に忠誠心が低いので、労働紛争や離職(派遣社員本人の申し出により職場を変えられてしまう事)リスクも生じます。
つまりAIや派遣では採用難による仕事の増大化に対する効果的な解決は、現状、図れないといえます。
クラウドソーシングの活用がカギに
そこで注目されるのがランサーズに代表されるクラウドソーシングサービスなのです。
クラウドソーシングサービスを使えば、直接雇用することなく事務作業等を行っていただきます。ランサーズ内には、事務作業を代行してくれる高スキルの方たちが数万人登録されています。
条件にもよりますが、自社の全ての事務作業を登録者にアウトソースすることも可能です。なので理論上は、社長と取締役が数人いれば、後はすべての作業をクラウドソーシングにアウトソースし事業拡大することも可能です。
しかし実際、難しいのは、クラウドソーシングに適切な形で作業依頼する方法です。仕事には相場がありますので、高すぎず安すぎない絶妙な報酬設定が必要です。
また、クラウドソーシングにも得意不得意があります。写真撮影やプログラミングなどは得意(比較的安価で高い質の物が依頼できる)ですが、法人営業代行や財務分析などは難しいでしょう。どの仕事を任せるのか、その選別を出来るセンスが必要です。
登録者に対して基本的に対面で仕事を依頼する事はなく、Skypeや、メールによってコミニケーションをとって行かざるをえません。その為にテレコミニケーションに長けている必要があります。
ランサーズ内にも「登録者に作業依頼する代行サービス」があります。しかしそこに依頼するにもFACE to Faceでオフィス内に張り付いてもらえるわけではありませんので、すぐに書類作成をアウトソースしてほしいと言う要望がある場合はなかなか使えないのではないでしょうか。
そこで社内でクラウドソーシングサービスの利用にたけた人材が必要になってくるはずです。
ランサーズ検定がMCPやTOEICより上に来る日
クラウドソーシングサービスを適切に利用できる能力は、今後ますます価値を増していくと思います。なぜならば、その人が1人いるだけで10人も20人も高スキルな事務員を雇うことに匹敵するからです。
例えば、50人分の事務仕事があったとして、それをこなすには50人の事務員を雇わないといけません。一方でクラウドソーシングサービスを利用できるものを5人雇い、各々が10人に対して適切に仕事を依頼をすればたった5人の採用で済みます。
確かに50名に対して作業報酬を支払わなければなりませんが、50名の採用に関わる募集費や給与の支払い、社会保険料の支払い、デスクや備品の購入費用等を勘案すると、大幅にコストダウンになるはずです。
大量の事務員を雇うのが難しい採用難の時代に、しかもこのように経費的インパクトも大きいので、特に中小企業では例え事務員の3倍の年収を与えたとしても十分にペイできるようになると思います。
今はある程度の年収が期待できるTOEICやMCPのような資格よりも、いかに「ランサーズをうまく使えるのか」と言う、いわゆる ”ランサーズ検定” のようなものが採用において重視される世の中が来る気がしてなりません。
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