※2018/12/14:一部更新
こういう記事を見るにつけ、とても不快になるONIKUMAです。
【企業人事に聞いた!】内定式NG/OK集
「女性の髪の色が、濃い(暗めの)茶髪 OK、NG?」
OK83%,NG17%
女性の茶髪に対しては、8割以上の先輩がOKと回答。もはや女性が髪を染めることは一般的になっているようです。ただし、接客などに携わる業種は、茶髪を禁止している会社が多いので注意をしましょう。
2013/09/18
「マイナビ学生の窓口フレッシャーズ」
【企業人事に聞いた!】内定式NG/OK集
「男性の髪の色が、濃い(暗めの)茶髪 OK、NG?」
OK61.2%,NG38.8%
業界によって髪の色の判断がわかれるようです。働く先輩や、内定者同士で確認してから判断する方が安全です!
2013/09/18
「マイナビ学生の窓口フレッシャーズ」
男性差別ですよね
上記は「内定式に地味目の茶髪はOKか?」を先輩や人事担当者に問うた時に、女性は83%はOKであるのに対し、男性は62%はOKに過ぎなかったというアンケート結果です。
これ、明らかに男性差別ですよね。
わたしは差別とは「ある属性について、個々の違いを無視してひとくくりにして判断し、不当に差をつけて扱うこと」と捉えています。
代表的な差別を列挙すると
- 黒人は頭が悪い可能性が高い。だから、黒人だけ再教育を施すべきだ
- 外国人は犯罪を犯しやすい。だから、外国人だけ入店を拒否しよう
- 男性は性犯罪を犯しやすい。だから、男性だけ車両から締め出そう(女性専用車両)
男性だけ茶髪NGの場合
- 男性の茶髪はまともでない人が多い。だから男性だけ茶髪は禁止するべきだ
という理由でしょうか(私には理由が分かりませんが)。
つまり、「性別という属性について、”らしさ”とか”客ウケ”のような理屈で、男性の茶髪はNGとし、同時に女性の茶髪はOK」ということです。
確かに「両性ともダメ!」や「両性ともOK!」という企業はあり、それは差別とは言えません(個人の自由権の侵害という問題はありますが)。しかしながら、83%から62%を引いた20%程の先輩や人事担当は「男性はダメだけど、女性はOK!」と言っているわけです。
絶望的ですね。5人いたら1人以上はいまだに「男の茶髪はけしからん!女の茶髪はしかたなかろう」なんですよ。先輩や、まして人事担当者は性別で社員の待遇に差を付ける事には非常に敏感にならなければいけないのでは??
なかなかスポットが当たらない「男性のみ茶髪NG」という原則なんですが、本当にこれ、理由は何でしょうか?
お客様に不快感を与える恐れがあれば全て許される?
こういう事に関して理由を問うと、必ず返ってくる答えが以下です。
- お客様に「男性は黒髪!」という意識があるから仕方が無い
- 男性社員が茶髪だとお客様から企業の品格が問われる
- 企業としてはお客様第一で尽くす必要がある
つまり 「 顧客にどう思われるかが商売では重要であって、顧客の為には個人をある程度殺すのは仕方ない 」 という主張です。確かにビジネスパーソンとして、かなりの説得力を持つ論拠です。これだけを見ると「確かにそうだね!」と私も納得します。
しかし、以下はどうでしょうか。仕方ないよねと言えますか。
- お客様に「女性は頼りない!」と言われたので、当社では女性は一切顧客担当にしません
- 男性社員の方が長時間働いてくれて顧客対応もやり易いので、女性は採用しません
- お客様に好色な人が多いので、女性社員にかわいい制服着用を義務付けます
上記は残念ながら未だに見られる傾向だと思いますが、これらも仕方ないことなんですかね。顧客は間違いなく喜んでくれますよ。
でも、これらを面と向かって言われたら、女性は「はぁ?!」ってなりませんか。
しかも実態は男性でも頼りないのは居るし、わたし以上に優秀で頼りがいのある女性もいっぱい見てきました。男性よりも長時間働く女性マネージャもいっぱい居ます。性別は外見から非常に分かりやすいために、偏見と結びつきやすいですが、私の経験上、仕事上の性質と性別はほとんど結びつきは無いと断言できます。
- 男性は女性に比べて、仕事に対して責任感がある?
- 男性は女性に比べて、長時間労働で成果を挙げる?(同じ正社員・役職で比較した場合)
- 男性は女性に比べて、抽象的議論が得意?
こういう傾向って実際にあるんでしょうか。無いですよね。びっくりするような無責任発言をする男性なんて職場で10人居たら1人はいると思いますし、もちろん女性でも居ます。
性差が無いとは言い切れませんが、少なくともホワイトカラーの職務能力において重要な性差は証明されていません。性差よりも役職による自覚や本人の能力の差、置かれた環境の差の方が明らかに大きいと思います。
つまり、男性の方が責任感があるとすれば、それは現状では男性の方が女性より決断やリーダーシップを求められる機会が多いため、その経験の差が態度の差に表れているよねという事です。経験値が違えば、結果も当然違ってきます。
男性はもっと声をあげよう
職場の女性差別に対しては解決はまだまだなものの、声を上げて政策に反映される所までは来ています。
一方で、職場の男性差別に対しては、男性が声を上げる事すらできていません。控えめに言っておとなしすぎると思います。
- 女性がお茶汲み反対!ならば、男性が重荷を背負うの(を当然と考える姿勢に)反対!
- 女性の化粧強要反対!ならば、男性の短髪・黒髪強要反対!
- 女性の制服強要反対!ならば、男性のスーツ着用反対!(しかも自腹購入)
- 女性役員を増やせ!ならば、男性の一般職を(社会風潮的に)許せ!
- 男も育児やってよ!ならば、男に育児させてよ!
※育休の取りにくかったり、おむつ交換所や保育情報交換機関が女性専用だったりと、制度的・社会風潮的に男性の育児はとても難しい - 女性の産休を取りやすくして!ならば、男性の産休(妻の出産に付き添う休暇)も取りやすくして!
女性差別は許されないものですが、同時に、男性差別も許されるものではありません。
「男性だからタフに残業して当然」などの意識は、「女性だから低賃金のお茶汲みで良いだろう」という意識となんら変わりません。
「高給もらうなら男女問わずタフに残業して当然」「お茶くみは対応の丁寧な者にやらせよう」というまともな意識に変える為には、女性に対する差別意識の撤廃は当然として、男性に対するその撤廃も必要です。
でないと、「残業は男でしょ!」「決断するのは男でしょ!」「危険で汚い仕事は男がするものでしょ!」みたいな男性差別だけが残り、男性は長時間勤務と重責であえいでいる一方で、産休と育休で長期休暇を取り、育児で時短勤務し、数合わせの女性役員が跋扈する日本になりかねません。
※数合わせ=女性役員数を上げる為にだけ選ばれた者
そんな世の中は絶対いやなので、男性への職場差別撤廃は言い続けようと思ます。
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