前回お伝えした通り、共通一次面接会とは
- R社が応募者を面接、その様子を録画 ⇒ データベースへ格納
- R社がその録画から内容を書き起こしテキスト化 ⇒ データベースへ格納
- 企業はデータベースに格納された録画やテキストから候補者をピックアップし、二次面接オファー
- 応募者はそのオファーを受諾し、企業の二次面接受験
というものです。
<共通一次面接会の概念図>
それにより、「企業にとって」は以下の通りメリットが生じ、生産性の向上が図れます。
- スクリーニングが的確
- 即「お帰りください」が可能
- 面接官教育が不要
今回は「受験者にとって」はどのようなメリットがあるかを説明します。
良い点1.一次面接の受験コストが大幅に減る
一番分かりやすいのが、コスト圧縮です。コストには「時間」「お金」があります。
まず、時間的なコストがメチャ圧縮できますね。共通一次面接会では「共通」なので、業界問わず広く問われる事が質問されます。
例えば「10年後どうなりたいか」とか「学業で何を達成したか」とか「リーダー経験はあるか」などです。そこには「どうして当社を受けようと思ったのか?」「当社のコアバリューはなにか?」などは入ってきません。それらは二次面接で問われます。
そうすれば、二次面接を受けるまでに個別企業研究に割く時間は皆無となります。今は最低でも一次面接の段階で個別企業研究をしなければならないので、一時期に10社も一次面接が入ってしまうと、どうしても1社あたりにかける時間が足らなくなってしまうのです。
「個別企業研究しなければならない項目は二次面接から問われる」ならば、二次面接まで進めない企業の研究に割く時間は圧縮され、就活に割くトータルの時間は大幅に減るはず。
あと、移動時間もバカになりません。東京に住んでいれば想像は難しいと思いますが、地方出身者が東京本社の大企業を受けようとすると
- 今日、一次面接は金沢営業所
- 来週、二次面接は大阪支社
- 再来週、最終面接は東京本社
となりかねません。
そして、それが複数社、一時期に固まるのです。移動時間だけでも相当な時間です。
一方で、それら大量に投入される時間は「お祈りメール」で全てが消えるわけです。全国の専門学校生・大学生全体で考えると、毎年大勢の若者の貴重な時間が大量に消えています。これは国家して決して無視できない大きな損失ではないでしょうか。
さて、時間の次はお金です。私が就活していた時期はもう10年も前ですが、交通費だけでも20万円は飛びました。神奈川在住で、神奈川・さいたま・東京を就活圏にしており、就活期間は半年位でしたが、それでもこれだけ大きな額になるのです。
地方出身者が東京の企業を受けるとなると、交通費だけでもその数倍、プラス滞在費が掛かるので、ある程度の貯蓄がなければまともな就活ができるはずもありません。
「第二志望の企業から一次面接のオファー受けたけど、第二志望だし、東京往復のお金ないから、諦めよう」と考えてしまった優秀な地方の学生はかなり居ると思います。
共通一次面接会では、全国展開するR社の最寄り営業所まで移動し、そこで最低1回だけ面接を受ければ良いので、交通費も少なくて済みますし滞在費もおそらく必要ありません。
そして、1回面接動画を撮れば、後は「動画があなたに代わって全国の企業にアピールする」ので、一次面接受験の為に候補者がいちいち東京に赴いて、時間を割いてアピールする必要もありません。圧倒的に高パフォーマンスです。
コメント