現職年収という落とし穴

売り手市場の昨今でもなかなか内定を取れないという転職希望者が結構います。こういう希望者は落ちますよ!という類型は色々ありまして、以下のような転職サイトが参考になります。

https://doda.jp/guide/mensetsu/husaiyo/

確かに会社の売り上げを億単位で左右する(※)のが採用ですから、すべてをしっかり仕上げて面接に臨むべきです。
※考え方の違う人を1人でもチームに入れたら、不協和音が響いて、チームの生産性が激減なんて事は結構ある

しかし、しっかりアピールできて、合格点の評価をもらっても、不採用になるケースがあります。それが「現職(前職)年収の高さ」です。意外とこれ、見落としがちですが、超重要な判断基準です。

年収は年齢である程度決まっている

縁故や特例など、よほどの事情が無いならば、日本の企業は年齢と年収がリンクしています。年功序列賃金というやつです。いまだに99%の日系企業は年功序列賃金で間違いないですね。完全実力主義なんて今から日系企業に取り入れるのは無理です。そんなことしたら企業で大量に飼い殺しにしている50代以降の貰いすぎ世代の給料が下がってしまいますから。

実際は40歳の年収はこれくらい、45歳の年収はこれくらい、というレンジが企業ごとに決まっています。

そこのレンジを外れるような給与査定というのは、組織にあまりよく無い影響を与えてしまうので通常は考えません。レンジをうわ抜けるのであれば周りの同年代の同僚(特に新卒入社者)の嫉妬と離職を促しますし、レンジを下回るのであれば本人のやる気を削ぎます。

レンジに収まらない給与は払えない

さて、40歳で600~800万円の給与レンジを取っている企業に、とても素晴らしい経歴で、本人の意欲も志向も自社にバッチリの人材が来たとしましょう。ただし、現職の給与が900万円です。

多分この方、当該企業に内定を取る事は出来ません。

800万円までしか年収オファー出来ませんので、800万円で来てくれるか?を考える訳ですが、よほど困っている人でないかぎり、現職100万円マイナスは受け入れてはくれません

また、入社されたとしても100万円マイナスのショックは大きく、パフォーマンスを落とす可能性が十分にあります。

人事はそこら辺の見極めはこの上なく上手いので、採れなさそうな人の稟議を挙げたりはしませんし、入社後に問題を起こしたり、即退職そうな人も採用しません。

応募者本人にとって、これはかなり不幸です。

あれ程面接で盛り上がったのに、入社意欲も高かったのに、何故か「不採用」通知が来てしまう。自分に何か落ち度があったようには思えない・・・。

ただ単に自社の給与レンジに、現職給与が外れているだけなのですが。

既に高給なら、転職先も高給職に応募するしかない

自分の年齢が30歳で500万円の年収ならば、同様の給与レンジの企業にチャレンジしなければなかなか内定が取れません。「今の自分はもらいすぎだから・・・」と謙虚な気持ちから、いきなり年収上限400万円の募集に応募したとしても、書類選考ですらなかなか通らないでしょう。

その意味では「今までは働きづめだったから、今度は少し年収を落としてでも余裕のある企業に転職しよう」というニーズは、結構実現困難だと思われます。

そう考えるとやはり狙うべきは、自分の現職給与よりちょっとだけ高く(100万円くらい)、給与レンジに入っている企業という事になりますね。

給与レンジについてはエージェントさんを通じて情報を仕入れるのが一番いいでしょう。「自分の年齢で幾らで内定採っているか?」を率直に聴けば答えてくれると思います。また、求人票の平均年齢と、提示年収幅を見ると、何となく想像できたりします。

まとめ

転職の合否を決める要素には「アピールが上手く行くか」「キャリア志向が一致しているか」なども重要ですが・・・

  • 「現職(前職)の給与」も意外に大事
  • なぜなら、年収は年齢である程度決まっていて
  • レンジに収まらない給与は払えないからであり
  • 既に高給なら、転職先も高給職に応募するしかない

のであります。

余程その企業に入りたいのであれば、「御社以外に入るつもりはありません!800万円頂けるならこの場でサインします!」と明言すれば、通るかもしれません。

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