面接を受ける前から不採用が決まっているという事

書類選考を通過した。さて、次はいよいよ面接だ。

第一志望企業だから、じっくり面接対策を行って、企業研究も行った。経歴も先方企業に合ってるし、キャリア志向も合っている。服装もクリーニングおろしたてでビシッと決めた。口臭対策もバッチリ。

さあ行くぞ!!

・・・が、残念!!

どんなに素晴らしい経歴を持っていても、どんなに人柄が良かったとしても、どんなに面接での受け答えが完璧だったとしても、そしてどんなに面接自体の評価が良くても、面接を受ける前にすでに不採用が決まっている

そんな不思議な状況があるんです。

私も中途採用面接官をやってから、初めて知りました。

もしかしたら、あなたの面接の不採用は初めから決まっていたのかもしれません。

受入れ部門の部門長の気が変わった

書類選考した時に、あれだけ「うちに欲しい!」と言っていた部門長が「やっぱりうちは要らないや」と意思をコロッと変えてくる事は結構あります

「書類選考合格です!面接にお越しください!」と伝えてしまった人事部としては非常に困るのですが、現場から「要らないったら要らない」と言われてしまえばもはや人事は何もできません。

当然、人事部は応募者に対して「部門長、君を要らないってよ。やっぱり面接は無しで! 」なんて言えませんので、人事部が不採用前提の面接を実施します。もちろん部門長は面接に同席しません。

人事部門の人間であれば、内定取消は重大な信用毀損になる事は知っていますが、現場はマジで「内定は状況変われば取り消せるんでしょ?」くらいの認識だったりします。面接のドタキャンなども、これまた「面接もキャンセルできるんでしょ?しといてよ」位の認識だったりします。

面接も、内定も、一度本人に伝えたら取り消せないのよー!!

学校やエージェントとのお付き合い

新卒採用であれば学校のキャリアセンターや先生、中途採用であればエージェントからの紹介数で採用が大きく変わる企業も多いと思います。

ですので、彼らに気を遣い「書類選考でいきなり落とす」はせずに、「一度面接をしてから落とす」というお気遣い面接をする事があります。

ほら、やっぱり、せっかくキャリアセンターやエージェントが面談をして紹介してくれた候補者をお祈りメールだけで退けられたら良い気分はしないじゃないですか。彼らも何とか企業の面接を受けてもらうために、結構な労力を掛けているわけなんですよ。

なので、せめて人事がお気遣い面接を実施して、「優秀な方の御紹介ありがとうございます!面接してみたんですけど、残念ながら今一歩及ばず、他の候補者(そんなのいないですが)に決まってしまいました!惜しい所まで行ったので、次回もよろしくお願いします」と断る事で、彼ら気分に配慮するわけですね。

この場合、応募者さんは単なる犠牲者ですが、確実に書類NGのレベルだったのにお気遣い面接のつもりで実際に会ってみたら思いのほか良くて、内定に至ったというケースも0.1%程は考えられなくはないので、まぁどちらが良いんでしょうね。

面接の練習台だった

面接は誰でもできますが、優れた面接を実施しようと思ったら、理論と経験が必要になります。それらを持ち合わせてないと、面接すればするほど自社の辞退者が増えるだけではなく「偉そうなおっさんの圧迫面接で嫌な感じだった」など悪評が広まります。

理論は机上で学べますが、経験は実践が必要です。そうです、実践です。というわけで、本来は書類NGにしてしまうような候補者を敢えてOKにして、その候補者で「実践!!面接官トレーニング」を行う訳です。

具体的には、理論を研修で2日程叩き込んだ新米面接官と、ベテランの面接官とが2人一組になって面接を行い、面接の評価表を書くと良いでしょう。両者の評価を見比べて「なぜベテラン面接官はこういう判断をしたか?」という勘所を新米面接官は実地で盗むわけですね。そして同じような勘所を身に着けるべく再度「練習台」を基に面接評価を行っていくわけです。

「練習台」は自社の優秀な面接官を育てるのに必要不可欠です。「練習台」の死屍累々の上に、技術や経験が付いてくるという意味では医薬品の製造工程と似ているかもしれません。もちろん、自社面接官の力が向上するという効果レベルなので、医薬品開発のように広く一般にその成果が共有されるわけではありませんが

まとめ

就職面接では受ける前から落ちる事が決まっている事があります。

  • 受入れ部門の部門長の気が変わった
  • 学校やエージェントとのお付き合い
  • 面接の練習台だった

上記の怖い所は、やられた方は全く気付かない構造にあります。つまり、企業側が「いや~あと一歩だったんですけど、他に良い人が居て、泣く泣く面接NGにしました」と言われたら、それをうのみにするしかありません。

エージェントさんやキャリアセンターにも本音は伝わりませんので、あきらめましょう。

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