尻軽転職者こそ組織は重用するべき4つの理由

ショッキングなタイトルですが(笑)

世間的には勤続年数が長く、転職もなく、休職や有給休暇も取得せず、1つの職種を永遠とこなす職人さんみたいな会社員が居ます。(以下、職人さん)

一方で、私のようにコロコロ(笑)職場を変え、有給もしっかり取り、職種も結構変えてる会社員も居ます。(以下、コロコロ君)

世間的には、前者の方が圧倒的に労働市場価値が高く、転職もしやすい傾向にあります。恐らく、ずっと長いこと一社に勤めている会社員のほうが会社にとって利益を与える存在だからこそ、採用されやすいという理由があるのでしょう。

しかし、私は逆だと考えます。

コロコロ職場を変え、有給もしっかり取るようなコロコロ君こそ、これからの社会では利益を産める存在になるのではないかと思うのです。

それはなぜか。いくつも理由があるのですが、主に以下の4つの点があります。

あ、ちなみにこれは私が、私のために、私を自己肯定するために書いた記事ですので、一枚割引で見て下さいね(笑)

コロコロ君は頑張らない

これが一番良い効果を産みます。

「頑張る」とは一体なんでしょうか。単純に考えれば、無理している、そして回避を諦め思考停止した状況の事です。

無理をすれば必ずどこかにほころびを生みます。それが社員の体に向けられれば病気になり、仕事に向けられれば見落としや欠陥になります。

つまり、「頑張る!」と決意した瞬間に、体調不良のリスクと仕事に欠陥が生じるリスクが発生するのです。

職人さんは頑張る事が得意です。そして、頑張って何とかなってきた成功体験が豊富にあります。だから、ついつい「頑張れば大丈夫!」と考えがちです。

一方でコロコロ君は「頑張る!」という決意がすごく嫌いです(笑)体を壊すくらい頑張れるなら転職なんかしません

できるだけ頑張らず(そもそも頑張らないといけないような物には手を出さず)、逆に「余裕持って効率的に、楽にやる!」という決意がすごく好きです。

彼らは辛くてしんどい仕事に携わっている最中でも「辛い仕事は嫌だ、何とか楽をする方法はないか、頑張らないでいい方法はないか」と常に考えています。

実はこれは業務改善の基本姿勢です。いかに楽に、無駄なく、ムラなくやるのか?を追求していくことが根本にあり、共通しています。

ちなみにコロコロ君は頑張る!のが嫌いなだけであって、必ずしも仕事自体が嫌いという訳ではありません。むしろ経験上、仕事好きの人が多かったような気がします。

そして、どうしても頑張らないといけない部分では彼らも頑張る事も付け加えておきます。つまり、頑張れるけどギリギリまで、最後の一瞬まで、頑張らないで良い方法を探し続けるということです。

コロコロ君は頑張らないけど人一倍努力する

一方で、コロコロ君は頑張る事はしませんが、代わりに人一倍努力はします。

彼らのターゲットは社内ではなく、社外になります。つまり、どれだけ上司や役員からほめられたか? ではなく、どれだけ自分の転職市場価値が高まったか? もしくは報酬が高くなったのか? 自己啓発をする時間をねん出できるか? に関心があるということです。

例外もありますが、社内評価を得る事と、社外にも通用する評価を得る事を比較すると、一般的に後者のほうが難しくなります。

採用業務で言えば、10名採用するために毎日徹夜して、靴底をすり減らして歩き回って頑張った結果、何とか10名採用したとしましょう。

この場合、社内評価はすこぶる良くなります。毎日徹夜してでも間に合わせる精神力や頑張りを上司は必ず認めていますから、「よくやった!」と飲みに連れて行ってくれるでしょう。

一方で社外への評価では、頑張りは一切そぎ落とされ、「10名採用というミッションを達成した」という事しか評価されません。面接で”頑張りました!”なんてアピールはナンセンスですよね。

むしろ、10名採用するために毎日徹夜するよりも、徹夜しないでもっと楽に達成できるように何をしたか? が問われたりします。社内評価よりもよほど結果責任が求められるのです。

もちろん「体を張って頑張った=体力がある」という事は社外でもプラスに評価されますが、それよりも「体を張らないでも達成できる状況を整えた」方が労働市場では何倍もプラス経験になります。

つまり、転職組はより厳しい評価基準を基に、自分の業務は成果を挙げているのだろうか? 成果を挙げる為に何をするべきだろうか? 何を考えるべきか? に関心を向けているわけです。

また、コロコロ君は転職できない状況になる事を非常に恐れますので、その危機感も人一倍の努力につながります。

100の成果を出せ!と上司から言われた時、コロコロ君はそれが市場価値の高い仕事だと思ったら、自分の時間を使い勉強し、勝手に200にして仕上げてきます。

これは社内だけを見ている職人さんにはなかなか難しい行動です。

コロコロ君は組織を程良くドライにする

コロコロ君は基本的に会社と自分との関係はドライに保ち、自分を犠牲にしてまで頑張ったり、必要以上に会社に尽くしたりはしません。一方で会社に依存や甘えも持ち合わせていません。

常に一歩離れて俯瞰的に自分と会社を見つめています。

実はこのような姿勢の社員を組織に抱えることは非常に重要ではないかと思います。

これと対極なのが会社と一心同体!すべてを捧げ依存する!という社員ですが、そういう人達ばかりで組織を固めた場合、それが強い組織といえるとは思えないんですよ。

なぜなら、会社に忠誠を尽くして全てを捧げる社員からは自浄作用が絶対に起こらないからです。自浄作用の欠如は、大きくは不祥事につながり、小さいところでは説明責任の放棄につながります。

自浄作用の無い環境にどっぷり染まった社員の専らのモチベーションは「会社(経営者)に従いお褒めに預かる事」ですから、経営者や上司の指示には逆いません。上司や経営者は「上司だから言う事を聞け」の一言だけで説明責任を果たせます。そこには合理性の追求は皆無です。

一方で転職回数の多い人のモチベーションは「自分のキャリアや成長」や「報酬」です。

ダメなものはダメ、良いものは良いと言える。ダメな行動は社長であろうが諌める、受け入れられなければ辞める。という姿勢になります。

そういったドライな緊張感のある関係であれば、社長であろうと「甘え」は許されません。キチンと合理的に説明する責任が生じます。

その結果、やらないよりもマシな仕事に延々と労力を投入させてしまう上司や、無茶な人事や無謀な経営方針を押し付ける経営者が排除されます。それこそ、組織の健全な姿です。

コロコロ君は嫌だったらすぐに辞めてくれる

コロコロ君は仕事で我慢することもなく、簡単に辞めてしまいます。

逆に職人さんは仕事では我慢強く耐え、理不尽にも粛々と従い、自分からは決して辞めません。辞めて違うフィールドで戦うという選択肢を極端に恐れるからです。

たとえば野球のイチロー選手が職人さんだったとしましょう。監督に「キャッチャーをやれ!」と言われた場合に、イチロー選手は職人さんなので、(たぶん)適性の無い状況でも粛々と文句も言わずそれをやり続けることになります。

一方でイチロー選手がコロコロ君であった場合、監督に適性の無いキャッチャーをやれと言われた場合に、試しにやってみて、ダメだったらサッサと「監督無理です!他の球団に行きます!」と言ってくれます。そして、イチロー選手の補欠として、よりキャッチャー適性のある古田捕手に出番が回るかもしれません。

組織にとって一番怖いのは、不適材な人が重要な不適所にドカッと居座って動かず、既得権益を守るために他人の邪魔さえすることです。例えば、ある企業の二代目御曹司にどうみても実力がないのに社長の座にドカッと居座って動かなければ、その企業は大きく業績を落とします。

その点、株主に雇われたプロ経営者(=コロコロ君)であれば、業績が悪くなればサッサと辞めて次に移るので、業績が落ち続けるリスクは極端に少なくなります。

また、全員がコロコロ君で編成されたチームでは、監督(マネージャ)やフロント(経営者)は選手の適材適所を慎重に図り、常に魅力のあるチーム環境を整えておく必要があるため、その手腕が非常に鍛えられることになります。もちろんその難易度も跳ね上がるため報酬も高くなります。

世界規模で活躍できる経営者やマネージャが日本からなかなか出てこないのは、日本の組織がまだまだ職人さんばかりだからというのが関係しているような気がします。

一方でスタートアップベンチャーである程度成功を収めてきた経営者やマネージャに優秀な人が多いとされるのは、部下がコロコロ君だらけの状況で、いかに彼らの定着率を上げるべく環境を整えるかに腐心した結果だと思います。

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